心に通ずる道は胃を通る!
標題は、開高健の言葉より拝借しました。 食べている私を声なく圧倒するようなすばらしい料理の数々を、どこまで書きとどめることができるのか。チャレンジしてみたいと思います。
レストランの楽しみをしびれるほどに味わう
マダムがシニアソムリエとなり、ますます楽しみなデル・アルバ。
まちがいなく函館のイタリアンレストランの最高峰でしょう。

今回もシェフおまかせコースをお願いしたのですが、
前日に予約の電話を入れた時、たまたまシェフが電話をお取りになり、
「残念ながら魚屋がお盆休みなので、お肉料理中心になってしまうのですが、それでもよろしいでしょうか?」
とわざわざ聞いてくださいました。もちろん否やはありません。楽しみにしてうかがう旨をお伝えします。

そして当日。
席について、まずは印刷された献立を眺めます。期待感の高まる大好きな時間です。
……なんと! いつも通りの、近海で獲れる海の幸を盛り込んだメニューではありませんか!!
従業員さんのつてをたどって、漁師さんから直接取り寄せてくださったのだそうです。
前日の15時頃に電話で予約してから、さまざまに手を尽くしてくださったことがうかがえて、
これぞまさに文字通りの「ご馳走」と、感激の極みでした。

ワインの予算をお知らせし、あとはマダムにおまかせします。
あとは料理に合わせて絶妙のタイミングでサーブしてくださいますので、
こちらはただただそのチョイスの妙を味わうだけ。
レストランで食事をする時のこういった楽しみを十全に味わえるレストランは
残念なことに函館にはなかなかないのが現状です。

まずは前菜。
縞海老のカルパッチョ仕立て
「縞海老のカルパッチョ仕立て」
縞海老のやわらかくて甘い身にはチーズの香りがまとわされ、
ソースに入っているキュウリのさわやかな風味と一体になって楽しませてくれます。
アクセントになっているのは上の野菜とカリカリに揚がっている海老の頭。
シャリシャリと海老の香りを楽しんだあと、口の中に殻が残ってしまうようでは困ってしまうのですが、
もちろんこちらのマエストロはそんなことはしません。絶妙の揚げ加減です。
これを辛口のロゼ泡と楽しむのは至福でありました。

牛タンと豚タンのグリル
「青菜で包んだ牛タンと豚タンのグリル インサラータ仕立て」
柔らかく、そして香り高く風味づけされたそれぞれのタンを、仕上げにグリルして供される一品。
しっかりと手をかけられた豚タン。牛タンとのちがいはほんのわずかです。
目隠しされたら、食べ分けるのは至難の業でしょうね。

前菜を食べ終わるあたりで、今度は白ワインがサーブされます。
大好きなソーヴィニヨン・ブラン。
しかも辛いばかりではなくて甘味や凝縮された果実味も感じるワインでした。

カッペリーニ
「近海産平目とズワイガニのカッペリーニ キュウリとバジルのソース」
これに風味を添えているディルに合わせて、マダムはソーヴィニヨン・ブランを選ばれたとのこと。
とてもおいしかった♪
カッペリーニは初めての経験でしたが、とてもおいしくいただきました。
プリッとした平目の身の鮮度からも、手に入れるためのシェフの苦労がうかがえます。ありがたいことです。

生うにとポルチーニ茸のリゾット
「生うにとポルチーニ茸のリゾット」
生うにとポルチーニ茸、どちらも香り高い食材ですが、
お互いに引き立てあって、でもお互いが一歩も譲らず主張するというおもしろい調和が見られました。

リゾットが濃厚なので、これにも赤を合わせることができますよ、とのことで、
ピノ・ネロ(フランスではピノ・ノワール)も注いでくださいました。
開栓したばかりの時には微炭酸の感じがあります。
今回のワイン
これが今回のワインです。

オマール海老とズッキーニのインパナータ
「オマール海老とズッキーニのインパナータ ケッカソース添え」
フレッシュなトマトのソースが揚げものとよく合います。
「インパナータ」というのは、パン粉を付けて揚げたり焼いたりするお料理なのだそうです。
右下にもう一種添えられたソースはケイパーのソースです。

トモサンカクのビステッカ仕立て
「北斗市おぐに牧場の特選香味牛トモサンカクのビステッカ仕立て」
このおぐに牧場の牛肉はとてもおいしい。
最近、ほかのレストランでもリストされているのを多く見かけるようになってきました。
これをシンプルに焼き汁のソースでいただくのは、ヴェンティトレでよくお目にかかります。
デル・アルバでは、もうひとひねり、ふたひねり。
何のソースかは聞きそびれましたが、それを表面にまとわせてサーブされます。
お皿のむこうにあるスパイシーな香味塩をつけると、さらに風味が増すのです。


食べ終わって確信しました。
函館で一番コストパフォーマンスの高いレストランは、まちがいなくこちらです。
次回、お客さんを案内する時にはこちらにうかがおうと心に決めて、
食後のハーブティーを飲み干したのでした。

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この記事に対するコメント
まりあ~じゅ
ラ・クーポラのピノネロは数年前は結構手軽に買えましたが、これは質の良いワインでした。ただ、同じピノだからと言ってイメージの違いは面白く感じました。ソノマやナパのピノも全然違う(^_^;) このソーヴィニョンブランは面白そうですね。南アみたいですが、ピノタージュのイメージしかなく、しかもにはイメージがないので興味深いです!
【2011/08/17 18:08】 URL | ぺんぎんず #VPyoe7.2 [ 編集]

ぺんぎんずさん
おっしゃる通り、本当にピノ・ノワールというぶどう品種はおもしろいですね。
「土の香り」が濃密なのはやはりブルゴーニュ。
ブルゴーニュワインは土を味わう、とはよく言ったものです。

こちらでいただいた南アのシュナン・ブランもおいしかったですよ。
イカスミのリゾットにマンゴーのソースを合わせたものといただきましたが、
これがすばらしいマリアージュ。

ぜひご一緒したいイタリアンレストランなのです。
【2011/08/17 20:30】 URL | NANAPOO #z0udyvNs [ 編集]

失礼(^_^;)
エチケットを読み違えました(^_^;) シュナンブランでしたか! 自分的にはしゅなんぶらんは色濃いイメージでロワールなんですよね。なんか興味深いです。ブルのピノの単一畑は、特にニュイはもう高くて…。もう最近はだめで、マイナーなアペラシオンで満足しています。お金も少なくなったので飲むことも少なくなりました。
【2011/08/17 21:41】 URL | ぺんぎんず #VPyoe7.2 [ 編集]

Re: 失礼(^_^;)
> エチケットを読み違えました(^_^;) シュナンブランでしたか!

いえいえ、まちがってませんよ。
今回は南アのソーヴィニヨン・ブランでした。
南アのシュナン・ブランを飲んだのは、昨年の夏の話です(^_^;)


> ブルのピノの単一畑は、特にニュイはもう高くて…。

そうそう、まったくそのとおり。私も、日常的にはニューワールド専門です。

だからこそ、信頼できる行きつけのお店と一緒に楽しんでくれる友人、
そしてできれば、気軽にワインを持ち込めるお店があってくれたりするとカンペキですね。
貴君が函館にいてくれたらと思わずにはいられません。

【2011/08/17 21:49】 URL | NANAPOO #z0udyvNs [ 編集]


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Author:NANAPOO
かの有名なブリア=サバランの言葉
「君がふだん食べているものを教えてみたまえ。それで君がどんな人か、当ててみせよう。」
「新しい星を発見するよりも新しい料理を発見するほうが人間を幸せにするものだ。」

以上を胸に抱きつつ、すばらしい料理で魅了してくれる巨匠たちとの出会い、そのお料理の数々をつづっていきたいと思います。



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